映画「未来を花束にして」未来の女性のために闘い続けた女性たち
どうも ゆうですÜ
今回紹介する映画は
未来を花束にして
アマプラで観れました すごく感慨深い作品です
今男女がほぼ平等に暮らせているのは
過去に闘った女性たちの存在があったからだと、学ぶことができました!
影山みほさんの映画解説総合メディア
「MIHOシネマ」でも紹介されていますので、こちらもチェック!
説明・あらすじ
原題:Suffragette(2015)
イギリスのヒューマンドラマ、歴史映画。監督はサラ・ガヴロン。
1910年代のイギリスで婦人参政権を求めて闘った女性たちの姿を描いた作品。
1912年、ロンドン。劣悪な環境の洗濯工場で働くモードは、同じ職場の夫サニーと幼い息子ジョージの3人で暮らしている。
ある日、洗濯物を届ける途中でモードが洋品店のショーウィンドウをのぞき込んでいると、いきなりガラスに石が投げ込まれる。女性参政権運動を展開するWSPU(女性社会政治同盟)の"行動"の現場にぶつかったのだ。それが彼女と"サフラジェット"との出会いだった。
同じ頃、女性参政権運動への取り締まりが強化され、アイルランドでテロ対策に辣腕をふるったスティード警部が赴任してくる。彼は歴史上初となるカメラによる市民監視システムを導入し、無関係だったモードもターゲットの1人として認識されてしまう。
やがてモードに大きな転機が訪れる。下院の公聴会で証言をすることになったのだ。工場での待遇や身の上を語る経験を通して、初めて彼女は"違う生き方を望んでいる自分"を発見する。けれども法律改正の願いは届かず、デモに参加した大勢の女性が警官に殴打され、逮捕された。そんな彼女たちを励ましたのが、WSPUのカリスマ的リーダーであるエメリン・パンクハーストの演説だった――。
ストーリー(ネタバレ)
・主な登場人物
モード(キャリー・マリガン)
サニー(ベン・ウィショー)
イーディス(ヘレナ・ボナム=カーター)
ヴァイオレット(アンヌ=マリー・ダフ)
エミリー(ナタリー・プレス)
パンクハースト(メリル・ストリープ)
スティード警部(ブレンダン・グリーソン)
1912年ロンドン。モードは夫サニーと一人息子のジョージと仲睦まじく暮らしていたが、仕事は洗濯工場で長時間重労働に低賃金という過酷な状況だった。彼女だけではなく多くの女性が、仕事や人生を選べずに肩身の狭い生き方を強いた。ある日、モードは女性社会政治同盟(WSPU)の反発デモに遭遇し、サフラジェットと呼ばれる女性参政権を求める過激な活動を展開しているイーディスと知り合う。はじめは乗り気でなかったモードだが、医師としてたくましく生きるイーディスや同僚のヴァイオレットの影響により次第にWSPUに興味を持ち始める。また、工場長が若い娘に手をつけはじめ、過去同じ目に合った辛い記憶が蘇り、モードは突き動かされる。
ある日下院の公聴会で、証言者のヴァイオレットが暴行により顔面傷だらけのため、モードが代わりに証言することになる。4歳で労災により母親を失くし、7歳から母の職場の洗濯工場で働き始め、12歳で正社員になり現在24歳。男性よりも長時間労働なのに、賃金は低い。これまで女性参政権については想像もしてこなかったが、もし他の生き方があるならば・・・と心の内を静かに語るモードに議長は同情を示すのだった。自分の本音に気づいたモードはこの日から活動に参加するようになる。しかし彼女は新しく赴任したスティード警部に目をつけられ、サニーや隣人から冷たくされる。そして結局法律は改定されず、女性達はデモを起こすが警官から暴行を受け、モードも主要人物として逮捕されてしまう。釈放されたモードが家に帰るとサニーに家を追い出され、息子の親権も失ってしまう。職場はクビになり、怒りの頂点に達したモードはアイロンを工場長の手に押し当てて逃げ去る。スティード警部は見逃す代わりに仲間の情報を流せと言い、お前の主張など誰も聞かない、叶わぬ夢を見て破滅したいのか、と追い討ちをかけるのだった。
愛する息子も家も職も失い、悲しみのどん底にいたモードを奮い立たせたのは、WSPUのリーダーであるパンクハーストの演説だった。私を操れると思うなとスティード警部の誘いを断り、過激な活動により再び捕まったモードは、刑務所でハンガー・ストライキを行い強制摂食をさせられ、まるで人権のないような酷い扱いを受けるが、決して信念を曲げなかった。しかし、息子の誕生日に会いに行くと、世間からのバッシングと育児に疲れたサニーは、なんとジョージを養子に出してしまう。モードは息子に「あなたの母親の名前はモード・ワッツ。絶対に忘れないで」と別れを告げ、泣き叫びながらサニーを責め立てる。
多くの仲間が活動に心身ともに疲弊していた頃、モードとエミリーは大きな賭けに出る。イギリス国王も観戦するダービー会場で、女性参政権を訴える計画だった。手がかりを掴んだスティード警部もモードたちを追って競馬場へ向かう。モードたちは会場へ侵入することに成功したものの、なかなか国王に近づくことはできない。そこで意を決したエイミーはモードに後を頼み、コースに飛び出して馬に跳ねられ死亡してしまう。モードは大きなショックを受けるが、その後工場へ向かい、工場長の被害に合っている娘を救出する。エイミーの尊い命により、多くの女性の訴えは全世界に広がりイギリスを動かす。後日モードは花束を胸に飾り、多くの女性とともにエミリーの葬列に並ぶ。1918年、ついにイギリスは初めて女性参政権を認めた。その後、続々と他国でも女性参政権が認められていったのだった。
感想(ネタバレ含む)
原題のSuffragette(サフラジェット)とは
20世紀初頭のイギリスの参政権拡張論者、特に婦人参政権論者を指す言葉だそうですね
歴史のひとつの情報として、女性参政権の活動は知っていましたが
この映画でそのリアルを目の当たりにして
今、私たちがこうして普通に選挙に参加できるのも
男性とほぼ平等に生活できるのも、当たり前ではないと思い知らされました!
過去、どれだけ女性が虐げられていたか・・・
サフラジェットの活動はなんと50年にも及び、投獄された女性は1000人以上
全てを失っても
将来女の子が、自分とは違う人生を
男の子と対等な権利を得られるため
モードたちは闘い続けたんですね
日本での女性参政権の獲得は1945年、75年前です
サウジアラビアでは2015年!なんとつい5年前!
亡くなったエミリー・デイヴィソンやその他大勢の女性に
もっと感謝しなければと思いました
一見、家族とともに貧しいながらも幸せに暮らしていそうに見えるモード
夫サニーも威圧感のない男性に見えますが
実態は亭主が絶対的な実権を握っている
離婚となれば、子供の親権は父親のものと決まっている当時
過酷な労働環境と、上司のパワハラセクハラだけでなく
この家庭の実態も映し出しているところが、ものすごく重要だと思います
男性(夫)の立場もわからなくはないですが
夫サニーの非道には絶句です
追い出した挙句、息子を育てられず勝手に養子に出すという
イーディスの旦那さんのように、まだ理解があり協力的な人ならば
息子を失うことにはならなかったでしょう
また、確かに活動は過激化しますが、同じ女性からも「恥を知れ」と非難されることも
法のもとスティード警部の辛辣な言葉と
それに屈しないモードの主張がすごく印象的でした
あんたには女性への殴打を傍観する権利が(あるの)?
男の法など無意味よ 窓を割り、爆破しないと男は耳を傾けないから
殴られ、裏切られた女の最後の手段よ
全員刑務所に入れる?人類の半分は女性よ 私たちが勝つわ
実際、スティード警部が血も涙もない非道な男ではなく
良心を持った人物だったからこそ、後半迷いが生じてきます
主演のキャリー・マリガン
今まで見た映画の中で一番かっこよかったですね
強い信念で立ち向かっていく様が
可愛らしい見た目とのギャップがすごくて素晴らしかったです
以前紹介した「華麗なるギャツビー」のヒロイン役とは真逆の女性像
その他、キャリー・マリガンの出演作品についての記事はこちら
yumak0.hatenablog.com
イーディス役のヘレナ・ボナム=カーターもかっこよかったですし
何と言ってもパンクハースト役のメリル・ストリープの貫禄はさすが
ほんの少ししか登場しませんが、存在感がすごい
また子供がめちゃめちゃ可愛いんですよね
いつの日か、モードとジョージが再会できて
一緒に住めなかったとしても、自由に会うことができる将来になればいいなと
心から思いますÜ