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映画「ブレイン・ゲーム」天才予知能力者同士の闘い※ネタバレ

どうも ゆうですÜ
今回紹介する映画は
ブレイン・ゲーム

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アンソニー・ホプキンスが主演ということで
「怖そう!」と思ったのと笑、あらすじ読んで面白そうだったので観ました
評価に対しては厳しい意見もありますが
個人的には楽しめて、想像以上に「オシャレ」「かっこいい」と感じた映画でした
グロ映像もあるので苦手な方はご注意ください!

 

影山みほさんの映画解説総合メディア
MIHOシネマ」でも紹介されていますので、こちらもチェック

mihocinema.com

説明・あらすじ

原題:Solace(2015)
アメリカのサスペンス・スリラー映画。監督はアフォンソ・ポヤルト
本作の脚本は「セブン(1995)」の続編として執筆されたが、続編の企画が無くなり独立した作品として製作された。

FBI特別捜査官のジョー・メリウェザーと若き相棒捜査官は、連続殺人事件の捜査に行き詰まり、元同僚のアナリスト兼医師ジョン・クランシー博士に助けを求める。博士は隠遁生活を送っていたが事件に特別の感情を抱き、容疑者のチャールズ・アンブローズを追跡していく。だが並外れた予知能力の持ち主である博士は、この殺人犯が自身以上の能力をもっていることに気付く…。

『ブレイン・ゲーム』|10月6日(土)よりロードショー


映画『ブレイン・ゲーム』予告編

ストーリー(ネタバレ)

※グロテスクな表現も含みますので、苦手な方は閲覧注意!

・主な登場人物
ジョン・クランシー(アンソニー・ホプキンス
ジョー・メリウェザー捜査官(ジェフリー・ディーン・モーガン
キャサリン・コウルズ捜査官(アビー・コーニッシュ
チャールズ・アンブローズ(コリン・ファレル

FBIのジョーと心理学専門の捜査官のキャサリンは、連続殺人事件の捜査に行き詰まり、ジョーの旧友であるジョンという予知能力のあるアナリスト兼医師に協力を依頼する。しかし、2年前に愛娘を病気で亡くしてから隠遁生活を送っていたジョンは依頼を断る。キャサリンは得体の知れず非協力的な彼を快く思っていなかったが、事件の説明と資料を置き、軽くジョンに振れると、ジョンはキャサリンが血を流してるビジョンを見てしまう。気が変わったら連絡をくれ、とその場を後にする捜査官ふたり。その夜、資料を見ながらジョンの目にはひとりの男の影が浮かび上がるのだった。
翌朝、ジョンは事件に協力する姿勢を見せる。事件は同じ手口で、被害者はいずれも首の後部を刺されて死んでおり、慰留品も証拠も何もなく、検視官によれば即死で苦痛はないという。その後ジョーとジョンが食事をしていると、ジョンはジョーが苦しむビジョンを見てしまうが、何も言わずにいた。

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ジョンは地下鉄や女性の死など様々なビジョンを見る。すると匿名の通報があり現場に到着すると「416」と書かれた手紙を発見し、意味を考えるジョーたちに「今がその時間だ」と答えるジョン。そして彼の予知通り女性が首の後部を刺されて死んでいた。容疑者とされる夫から話を聞くが、夫婦のビジョンを見たジョンは彼から事実を引き出す。夫には男性の浮気相手がおり、HIVに感染、婦人にも感染していた。そこで、これまでの被害者が全員不治の病に侵されていたという共通点に気付くが、ひとりの少年は宗教上の理由で医療記録がなく健康だった。遺体を確認するため、ジョンは自分の亡き娘の身の上話と、犯人逮捕のためだと少年の両親を説き伏せ、遺体を掘り起こし解剖する。するとジョン宛てに「小脳を調べろ」と書かれたFAXが届き、ジョンは解剖医に小脳を調べるように伝えると、腫瘍が見つかるのだった。犯人はジョン以上の能力を持ち、彼らの行動を予知していたことに気づいたジョンは、捜査から降りると出て行ってしまう。引き留めるキャサリンにジョンは、犯人の動機は元々苦痛を伴って死ぬ運命だった者を痛みなく殺す「慈悲」だと言う。それでも殺人だと責め立てるキャサリンに、ジョンは彼女が子供を堕した辛い過去を話し出し引き下がらせようとするが、彼女が額を撃たれるビジョンを見てしまう。

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新たな殺人事件が発生し、死体から臓物が引き出され、ドレスの上半身が血で壁に貼り付けられていた。再び様々なビジョンを見たジョンは嫌な予感がしたが、ゴミ捨て場からドレスの下半身を探し出す。探査犬により犯人の居場所を突き止めるが、そこは空き部屋だった。すると向かいの部屋から芸術家を名乗る男が出てくるが、先ほど見たビジョンが現実となりジョーが男に撃たれてしまう。逃走する男をキャサリンとジョンは予知能力を駆使して追いかけ射殺する。ジョンが見舞いに病院に訪れると、ジョーは自分が末期ガンであることを「黙っていてくれてありがとう」と、更に「奥さんと仲直りしろ」と言い息を引き取る。ジョンはキャサリンに酷いことを言ったと謝り、ジョーの葬式に参加する。ジョーの息子を抱きしめると、彼が成長し名門大学を卒業する幸せなビジョンを見るのだった。ジョンがバーにいると、向かいの席にひとりの男が現れる。それは犯人チャールズで、被害者らを病気による壮絶な苦みから解放してやったと、同じ能力を持つジョンに共感を求める。更にジョーにも手を貸したと言い、病死ではなく殉職にしたことで恩給が出て、息子が名門大学へ行けるのだから、本人も本望なはずだと言う。ジョンは何も言わず灰皿でチャールズを殴るが、チャールズの予知通り、彼は捕まることなくその場から立ち去る。

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ジョンはチャールズ逮捕に意識を集中させ、様々なビジョンを見て次の被害者となる男の部屋でチャールズを待ち伏せる。対面したチャールズに「亡き人たちの時間を1秒たりとも奪う権利はない、最期の時間は尊く愛しいのだ」とチャールズの信念に反対の意を唱える。そこへターゲットの男が現れ、チャールズは「この男はNFBを発症してもがき苦しみ、更に明日恋人を妊娠させ子供にも遺伝するビジョンが見えているのに」と言うが、結局男を殺さず逃げ出す。キャサリンらFBIもチャールズを追い、彼の自宅に突入するが、既にそれを予知していたチャールズの映像がキャサリンに「君は運命の場所に駆けつけてしまうだろう」と話す。チャールズを追うジョンは、これまで幾度となく見てきたビジョンの現実を見る。電車に乗り込むとチャールズは銃を発砲し乗客を遠ざけ、車両にふたりきりになると自分も間もなく死ぬ運命だが「代わりを求めていた」と言う。そしてジョンがキャサリンを庇ってチャールズを殺す未来を予言する。駅に到着するとキャサリンが乗り込み、ジョンは彼女を庇いチャールズを撃つ。キャサリンもジョンも、そしてチャールズも命は無事で、彼は逮捕された。その後、見舞いに来たキャサリンにジョンは「君はジョーの誇りだ」と励まし、1通の手紙の投函を頼む。それはジョンの妻宛てだった。
公園で妻と再会したジョンは、抱き合いながら娘のことを思い出す。痛みにもがき苦しむ娘の点滴に薬を入れて「もう大丈夫だ」と安心させ、笑顔になった彼女の心拍が止まり、ジョンは天を仰ぐ。「究極の愛の行為は、この上なく辛い。また会おう、ジョン」とチャールズの声がし、夫婦は公園を歩き出す。

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感想(ネタバレ含む)

ストーリー解説では、かなり端的な説明なので描写が一切わからないと思いますが
全体的にかなりかっこいい映像でした!
予知という特殊能力なので、タイトル通りの頭脳戦とはちょっと違う気もしますが
ハンニバル」シリーズや「セブン」並みのグロ映像も一部ありましたし
ドキドキハラハラするアクションもしっかり盛り込まれていて
銃撃戦やカーアクションまであります
もうけっこういいお歳のアンソニー・ホプキンスを労わってあげたいくらい笑

また、そのアンソニー・ホプキンス演じる主人公・予知者ジョンの見る予知映像(ビジョン)がまた、アート感たっぷりなのが、この映画全体のオシャレ感を底上げしています
その分、フィクションさが増してしまってより現実味はなくなってしまうのですが、この映画の特徴というか、良さとして捉えました

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一番かっこいいところは、言わずもがな豪華俳優陣だと思います
末恐ろしい猟奇的天才的犯人役のイメージしかないレクター博士…ではなくアンソニー・ホプキンスが今回は聖人役というのが、ある意味見どころです!
とは言っても、やはり貫禄というか凄みというか、ミステリアスで天才的なオーラはおいくつになっても健在!

対する殺人犯役のコリン・ファレルも適役すぎますね!憂いある雰囲気がピッタリ
(吹き替え声優も津田健次郎さんなので絶対かっこいいはず)
頭脳明晰で完全犯罪を繰り広げ、かつ殺害動機は「慈悲」!
この映画の原題「Solace(慰め)」の意味でもありますが、ただの変人サイコパスではないところがかっこいいです
(殺人は殺人なのでサイコパスなのかもしれませんが)

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結末としては、犯人チャールズが自分の死期も予知して、同じ能力を持つジョンに慈悲殺人の後継者を頼もうとするけれど、チャールズがジョンに射殺される予知は、ジョンによって回避され(もちろんキャサリンが射殺される未来も)、チャールズの野望は阻止される、、、というオチでした
このオチは良いと思うのですが、よくよく考えると、自分より明らかに高齢のジョンを後継者にしようとするのはちょっと無理があるのでは?と思いました
そう考えると、犯人役がアンソニー・ホプキンスで、聖人役がコリン・ファレルでも
充分面白かったのでは?と個人的には思いました
若者の能力の方が優れている、というのは確かに妥当ですが、逆に熟練者の能力の方が優れていてもおかしくないですもんね

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また、この2大俳優だけでなく、その他の出演者も皆かっこいいのが見どころです
旧友のFBI捜査官ジョー演じるジェフリー・ディーン・モーガンは、全然知らない俳優さんでしたが
ものすごく渋かっこいいおじさまでした!(吹き替え声優も大塚明夫さんでピッタリ!)
相棒の若手捜査官キャサリンアビー・コーニッシュ)は勝気な金髪美女!若干暗い過去も抱えており、魅力が増しております(ハガレンホークアイ中尉みたいな?)
余談ですが、死にキャラの婦人も薔薇風呂入浴中に殺されるのですが、超絶美人でした笑

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オチのオチとして、ジョンは実は愛娘を苦しみから救うため安楽死させていた、つまり犯人チャールズと同じことをしていた
ということでした(そして殺人者として捕まっておらず、恐らくジョン自身だけが知る秘密)
それで世捨て人のようになっていたんですね
チャールズとしては同志と思うでしょうが、事件を追う中で、そしてキャサリンの影響も少なからずあると思いますが
ジョンはジョーを看取って「亡き人たちの時間を1秒たりとも奪う権利はない、最期の時間は尊く愛しいのだ」という結論に至る
その後、チャールズとジョンはどうなったのか気になりますが
少なくとも、相棒ジョーの遺言通り奥さんと仲直りしたジョンは、良い方向に前進したのだと思います

評価の低い意見もありますが、スリラーというかヒューマン寄りで、個人的にはとても楽しめた作品ですÜ