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映画やグルメなど、好きなものを紹介していきます

映画「プリズナーズ」豪華俳優の圧巻の演技に引き込まれっぱなし!※ネタバレ(閲覧注意!)

どうも ゆうですÜ
今回紹介する映画は
プリズナーズ

Jake Gyllenhaal and Hugh Jackman in Prisoners (2013)

久々のサスペンス映画
レビューで高評価だったのと
ヒュー・ジャックマンジェイク・ギレンホール
豪華俳優陣に興味をそそられ観ました
そして評価通り!とても楽しめました!
(酷評しているレビューにも一理うなづけますが)

そして、観る前のネタバレチェックは絶対にNGです!
2時間半という長い時間を退屈にしてしまいますのでご注意を!

 

影山みほさんの映画解説総合メディア
MIHOシネマ」でも紹介されていますので、こちらもチェック

mihocinema.com

説明・あらすじ

原題:Prisoners(2013)
アメリカのクライム・ドラマ・サスペンス映画。監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ
第86回アカデミー賞撮影賞ノミネート、第38回トロント国際映画祭 観客賞第3位受賞、第17回ハリウッド映画祭 助演男優賞ジェイク・ギレンホール)受賞。

平穏な家庭を突如襲った少女失踪事件。
これは、父親ならば当然の "愛" なのか?モラルを超えた "狂気" なのか?
ペンシルヴェニア州で小さな工務店を営むケラーの幸せに満ちた日常は、何の前触れもなく暗転した。感謝祭の日、6歳の娘アナがひとつ年上の親友と一緒に外出したまま、忽然と消えてしまったのだ。まもなく警察は青年アレックスを容疑者として拘束するが、自白も物証も得られず2日後に釈放。刑事ロキの生ぬるい対応に不満を隠せないケラーは、アレックスがふと漏らしたひと言から、彼が犯人だと確信し、自らの手で口を割らせようとする。最愛の娘を取り戻したい一心で、法律とモラルの一線を踏み越えていく父親。粘り強い捜査によって、新たな容疑者の存在を突き止めていく刑事。もがけばもがくほど混迷が深まるこの難事件の背後には、想像を絶する闇が広がっていた…。

映画『プリズナーズ』オフィシャルサイト


『プリズナーズ』予告編

ストーリー(ネタバレ)

※まだ観たことがない方は絶対に閲覧しないでください

・主な登場人物
ケラー(ヒュー・ジャックマン
ロキ刑事(ジェイク・ギレンホール
妻グレイス(マリア・ベロ
息子ラルフ(ディラン・ミネット)
娘アンナ(エリン・ゲラシモヴィッチ)
隣人夫フランクリン(テレンス・ハワード
隣人妻ナンシー(ヴィオラ・デイヴィス
隣人娘ジョイ(カイラ・ドリュー・シモンズ)
容疑者アレックス(ポール・ダノ
叔母ホリー(メリッサ・レオ
不審者ボブ(デヴィッド・ダストマルチャン)

アメリカのとある田舎町で工務店を営むケラーは、感謝祭を祝うため家族で隣人の家に訪れる。互いの幼い娘アンナとジョイは仲が良く、ふたりでジングルベルの替え歌を歌う。アンナが赤いホイッスルを探しに、ジョイと家に帰ると言い出し、兄ラルフと一緒ならいいと許可する。しばらくして、何も知らないラルフが別の部屋でテレビを見ているのを見て、幼い娘たちがふたりだけで出かけたことを知ると、家族は総出で探しだすが見つからない。ラルフは外に停まっていた不審なキャンピングカーを思い出し、警察に連絡する。捜査を受けたロキ刑事は停車しているキャンピングカーを発見するが、近づいた途端暴走し、木に激突する。ロキは車内にいた青年アレックスを拘束、幼女誘拐犯の容疑で尋問するが、10歳程度の知能しかない彼からは何の証言も得られず、物的証拠も見つからないのだった。ロキはアレックスの母親代わりをしている叔母ホリーの家を訪ねるが、両親を交通事故で失くし知能障害はあれど、悪さはしない子だと言われる。
ロキはアレックス以外にも性犯罪歴がある者を捜査し、ある神父の家を尋ねる。神父が酔い潰れて寝ている間に家内を捜査すると、冷蔵庫の裏に隠された地下室への入り口を見つけ、そこで円形の迷路を象ったペンダントをした謎のミイラ死体を発見するのだった。神父を逮捕し尋問すると、死体は懺悔に来た男で、16人の子供を誘拐し殺害、まだ殺人を続けると言ったため、神父は彼を殺したと吐露する。

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証拠が得られず規則通りアレックスが釈放されると、激怒したケラーは署から出てきた彼に襲いかかる。するとアレックスはケラーにしか聞こえない声で「僕がいる間は泣かなかった」と呟くが、ケラーはその場で取り押さえられてしまい、結局彼は無罪放免で釈放される。ケラーはアレックスを尾行すると、娘たちの替え歌を口ずさんだため犯人だと確信し、アレックスを拉致して父の家だった空き家に彼を監禁する。ケラーは同じ被害者の父フランクリンにも協力を求めるが、犯罪だと最初は拒否するものの、他に手段がないため協力することに。夜、事件解決を祈る人たちがろうそくを持ち寄り集会をしている中、ロキは不審な男を見つける。彼を尋問しようとすると逃亡したため、ロキは新たな容疑者として似顔絵を公開すると、あるスーパーから似た男がよくバラバラのサイズの子供服を買っていくという情報提供を得る。
一方、ケラーはアレックスに拷問し続けるが一向に吐く気配がなく、フランクリンは精神の限界で妻ナンシーにバラしてしまう。驚愕した彼女は血塗れで腫れ上がったアレックスの顔に言葉を失うが、娘に会わせてと涙ながらに懇願し拘束を解いてしまう。するとアレックスは暴れだし逃げようとするが、すかさずケラーとフランクリンが取り押さえる。ケラーは最終手段で即席の拷問部屋を作ってアレックスを閉じ込める。フランクリンは反対したが、ナンシーが娘のためだと彼を黙認することにする。

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一方、ロキから逃げた不審な男は両家の家に不法侵入し、窓から逃げる。物音に気づいたグレイスはアンナが帰ってきたのだと思い違いをし、ロキに報告するが、薬漬けになっている彼女を見て錯覚だと判断する。捜査で地下を案内してもらうと、一般家庭では持ち得ないアルカリ剤などを見て、娘の捜索だと偽りほとんど家を留守にしているケラーに疑念を抱き、彼を尾行する。しかし尾行がバレてしまい、自分を疑い娘を探そうとしない警察に怒りをぶつけるケラー。ひとまず彼をなだめて別れるが、ロキは空き家の存在を突き止める。拷問部屋で熱湯シャワーを浴びせるケラーの元にロキがやってくる。飲んだくれのフリをするケラーだが、ちょうどスーパーから不審者の情報が入り、ロキは現場に急行、なんとかその場をやり過ごす。不審者の男はボブという男で、彼を逮捕し家宅捜査に乗り出すロキ。そこには子供が入りそうな怪しい大きなコンテナが大量にあり、一つひとつ開けてみるが、何匹もの蛇と血のついた子供服が大量にあるだけだった。しかしその中で「迷路をすべて解ければ家に帰れる」と書かれた迷路クイズ帳を見つける。

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ロキは両家族に血のついた衣服の写真を見せると、うさぎの靴下を見て嗚咽するケラーは「あんたのせいだ」と吐き捨ててその場を去る。フランクリンたちもジョイの服を見つけるのだった。ロキは尋問しても口を割らないボブに苛立って掴みかかると、銃を奪われ自殺してしまい、手がかりを失ってしまう。大失態をして途方に暮れるロキだが、ボブの残した迷路と、ミイラのペンダントが同じであることに気づく。調査が進むとボブの家で見つかった血は豚の血で、衣服も両家に不法侵入して盗んだものだった。彼は殺人犯になりすましていただけだった。

熱湯の拷問で、ついにアレックスは「迷路」という言葉だけを口にする。ケラーはその謎を解こうと叔母ホリーの元を訪ねるが、蛇好きの夫とかつてキャンピングカーで布教活動をしていたこと以外、大した情報は得られなかった。しかしついにフランクリンの娘ジョイだけが無事保護される。意識を取り戻した彼女にアンナの居場所を問うと、ケラーに「おじちゃんもいた」と答える。その言葉にケラーはアンナはホリーの家にいると確信し急行するが、本性を露わにしたホリーに背後から銃を突きつけられてしまう。彼女は夫と共謀し、神に対する戦いと称してこれまで多くの子供を誘拐しては殺害していた。夫は別れたのではなく、神父に殺害されたミイラだった。アレックスはかつて行方不明になった少年で、ボブも被害者のひとりで迷路を解いたため生き延びていたのだった。ケラーは反抗できず毒を飲まされ手錠をかけられ、庭の車の下の大穴に監禁されてしまう。そこでケラーは愛娘の赤いホイッスルを見つけるが、アンナの姿はなかった。ロキはケラーを探し空き家に踏み込んで監禁されていたアレックスを見つける。彼を無事保護したことを報告するためにホリーの家に向かうが、彼女は隠していたアンナに毒を打とうとしていた。ロキはホリーの家であの迷路のペンダントをつけた夫の写真を見て、彼女が真犯人だととっさに推理する。そしてアンナとともにいる彼女に動くなと銃をつきつけるも、既に薬を打ち終わったホリーは振り向きざまに銃を発砲、撃ち合いになり怪我を負いながらもロキは彼女を射殺し、急いでアンナを病院に運ぶ。何とか一命を取り留めたアンナだが、ケラーは依然行方不明だった。退院したロキは捜査が行われているホリーの自宅に訪れ、その日の捜査を終えて帰ってく隊員を見送り、ひとり佇んでいると、どこからともなくホイッスルの音を耳にするのだった。

Jake Gyllenhaal in Prisoners (2013)

感想(ネタバレ含む)

とにかく俳優陣の演技が素晴らしいです!
娘を必死に探すヒュー・ジャックマンの常軌を逸した行動や表情が圧巻!
怒り狂って拷問をしながらも、途方に暮れて神に懺悔する姿や
愛娘の衣服の写真を見て嗚咽するシーン
これが演技だなんてとても信じられないほどにリアルです

刑事役のジェイク・ギレンホールもすごい
一見刑事らしく落ち着いて見えますが
使えない上司の対応や、なかなか進展しないもどかしさなど
こみ上げる内なる怒りや葛藤が滲み出ていて、絶妙な演技です

容疑者のアレックス役ポール・ダノやボブ役デヴィッド・ダストマルチャンも、何とも言えない怪しさが出ていて、ものすごく薄気味悪いです
叔母ホリー役のメリッサ・レオも…核心のシーンまで、普通のおばあちゃんにしか見えなかった汗
逆にこうゆう役を演技できるのもすごいなと思います

Paul Dano and Melissa Leo in Prisoners (2013)

彼らの素晴らしい演技で、2時間半という長編でも飽きることなくずっと釘付けでした

ただ正直、結末はもう少し見せてもらいたかった・・・ちょっと消化不良です
恐らく助かったのだろうと予測はできる終わり方でしたが
ケラーが無事保護され、愛娘と再会する感動のシーンを見ないとやるせません
衝突ばかりしていたケラーとロキもお互いを許し合って欲しかったですし
(法的にケラーの行動は許されないかもしれませんが)
その後、ケラーがどうなった(逮捕されるのかどうか)も気になります
しかしそこまで描くとなると、3時間の映画になってしまうのでは・・・

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タイトルの「プリズナーズPrisoners)」は、囚人・被告人・捕虜・捕らわれの身、という意味がありますが
誘拐された少女たちはもちろん、ケラーに監禁されたアレックス、過去被害に遭ったボブも含め、最後捕まってしまったケラー自身も「Prisoners」ですね
また、物理的な意味だけでなく、精神的に「囚われている」という意味もあるでしょう
犯人も「神に対する戦い」を続けようと、異常な信仰のようなものに囚われているし
娘を救う執念に囚われ、倫理から外れた行動をとったケラー
解放されたボブも、結局精神的におかしくなって、全うな生活なんてできていないし
アレックスは10歳児並の知識しかないと言われていますが
10歳だとしても、監禁されたときにもっと抵抗したり喋ったりするだろうに、何も言わないあたり、知的障害というよりは、精神に障害を負ってしまったと思われます
皆、何かしらに囚われ、常軌を逸してしまった
願わくば、保護された少女たちは過去に囚われず、幸せな人生を歩んで欲しいですね
更にもっと深く宗教的要素について考察しているレビューもありました

Hugh Jackman in Prisoners (2013)

批評の意見としては
オチの尻切れトンボについてもそうですが
役に立たない警察(アレックスの重要な証言を信じず釈放、ケラーを疑って妨害、重要人物ボブを失態により自殺に追いやるなど)
拷問してもアレックスが何も言わないため進展しないグダグダ感
などがあります
そう言われれば、確かにそうだなと同感できますが
個人的には俳優の鬼気迫る演技によって退屈に感じた部分はなく十分に楽しませてもらいました

感覚は人それぞれですが、この迫真の演技を見るだけでも、一見の価値アリな映画だと思いますÜ