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アイルランドから「シタデル」インディーズホラー映画

どうも ゆうですÜ
今回紹介する映画はアイルランドのホラー映画
シタデル

Citadel (2012)

アイルランドの映画って、なんか独特な感じがするのは私だけでしょうか
言葉では説明しにくいですが、ちょっとインディーズ感があるというか、ハリウッド映画とちょっと違う感じ
音楽もケルティックとかエンヤとか、一味違うファンタジック感がありますよね
過去にアイルランド制作の映画も紹介してますので、こちらもぜひ 

yumak0.hatenablog.com

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もっとアイルランド映画について知りたい場合は、影山みほさんの「MIHOシネマ」で”アイルランド”ワード検索するとたくさん出てきますよ~!こちらもぜひ

アイルランド | MIHOシネマ

 

説明・あらすじ

原題:Citadel(2012年)
アイルランドのホラー映画。
シアラン・フォイ監督の長編映画デビュー作。
撮影はスコットランドグラスゴーにて。
新婚のトミーは妊娠中の妻ジョアンと引っ越しのためアパートを立ち去ろうとしていたとき、フードをかぶった謎の若者ギャングに妻が襲われてしまう。赤子は無事に摘出されたものの、ジョアンは昏睡状態に陥ってしまう。しかし、広場恐怖症となり孤独なトミーに更なる悲劇が襲い、再びあの若者達により赤子が誘拐されてしまう。果たして彼らの目的と正体は。トミーは娘を救うことができるのだろうか……。


シタデル CITADEL(字幕版)(プレビュー)

ストーリー(ネタバレ)

※まだ観ていない方、ホラーが苦手な方は、閲覧ご注意ください

・主な登場人物
トミー(アヌーリン・バーナード)
ジョアン(エイミー・シールズ)
エルザ(ハリー・サンダース)
看護師マリー(ウンミ・モサク)
司祭(ジェームズ・コスモ)
ダニー(ジェイク・ウィルソン)

新婚のトミーとジョアンは、老朽化したアパートから引っ越そうとしていた。トミーがエレベーターに乗っている隙に、フードを被った若者の集団がジョアンを襲う。エレベーターの故障によりトミーは階段で11階まで妻を助けに向かうが、時は既に遅くジョアンは瀕死の状態だった。病院に運ばれ、無事に娘のエルザが摘出され、ジョアンも一命は取り留めたものの意識不明だった。
そして数か月後、回復の兆しがないジョアンは安楽死を迎え、トミーも事件のショックで広場恐怖症に陥っていた。娘を育てるためにもカウンセリングを受けるが症状は改善せず、唯一の友人である看護師マリーが励ましてくれていた。

Aneurin Barnard in Citadel (2012)

ジョアンの葬儀で、盲目の少年を連れた司祭が去り際に「早く街から出ていけ、奴らの狙いはお前の赤ん坊だ」と警告する。トミーは街を出ることを決めるが、不親切な運転手により街を出る唯一のバスに乗り遅れてしまう。仕方なく家に帰ると、夜ギャングたちが家に侵入し、娘のエルザが襲われそうになるのだった。翌日、恐怖で家から出られなくなってしまったトミーはヤケを起こして玄関を板で塞ぎ、エルザとトイレに閉じ籠っていた。そこへ心配したマリーがやってきて、妻を襲ったのも昨晩の強盗も偶然の悲劇で、不良グループが赤ん坊を狙う意味はないはずだと説得する。しかし納得できないトミーは再び司祭に会いに行くことに。

Aneurin Barnard in Citadel (2012)

司祭は、かつて薬物依存の女が双子を産み、その双子の男女が生んだ子供達が彼らの正体だと言う。彼らはもはや人間ではなく、盲目で人の恐怖を感知して襲ってくる。また感染毒を持ち、子供を攫っては同じような生き物に変え、あのアパートを住処としているのだった。司祭と一緒にいる盲目の少年ダニーも部分感染していて同じく恐怖を感知できるが、化け物になる前に司祭が助けたのだった。司祭はトミーに彼らの住処を破壊する手伝いを頼むが、恐怖に圧倒されたトミーはそれを断りマリーのアパートに逃げ帰る。司祭は狂人で、孤児たちは可愛そうな存在でもあると話すマリー。翌日夜、トミーはマリーとバス停に向かうがトンネルでギャングたちに遭遇する。恐れおののくトミーに「平気よ」と言ってマリーは孤児たちをなだめようとするが、返り討ちに合い殺されてしまう。トミーはその場から逃げ、バスに乗るがそのバスも襲われ、終にエルザを奪われてしまうのだった。

James Cosmo and Aneurin Barnard in Citadel (2012)

トミーはエルザを救うため司祭に助けを求めるが、司祭はアパートの破壊の手伝いを条件とする。ギャングたちが夜襲に出ている隙に、アパートに手製のプラスチック爆弾をしかけ、ガスも充満させて配線を繋いだ車のエンジンを外からかけて爆破する計画である。ダニーに触れている間は恐怖が見えなくなるらしいが、途中持病で咳き込んだ司祭が死の恐怖を感じてしまったため、ギャング達に見つかってしまう。司祭は自分が始祖である双子の父であることを明かし、その場で犠牲になる。トミー達が地下に行くと、たくさんのケージの中に異形の子どもたちが閉じ込められていた。その中のまだ感染していないエルザを助け出して逃げようとするが、司祭の死により一気に怯えてしまったダニーは、盲目でもなければ保護する力もなかったことを告白する。夜が明け、ギャング達が戻ってくるが、今度はトミーがダニーを守ると勇気付け、ギャング達の間を切り抜ける。彼は他者を守るために恐怖症を克服し、車のエンジンをかける。朝焼けの中、彼らの砦は崩壊していくのだった。

Aneurin Barnard in Citadel (2012)

感想(ネタバレ含む)

見る前はあらすじを読んでSFホラーアドベンチャー系かな?と思いましたが、実際はかなり暗めの話でした笑
謎の生命体ギャングの子供達も怖いっちゃ怖いですが(いや、個人的には大して怖くありませんでした笑)、それよりも街全体の雰囲気が怖い!
怖いというか陰気・・・よくここに住んでるなって感じです汗
廃墟に近い建物や街並み、主要な人物以外ほとんど人が写らないってのも廃れた街感がよく出ています 多くの人間が滅びた後の世界…みたいな

唯一温かみのあるシーンは、冒頭のジョアンと楽しそうにしているところと、マリーの女性らしい家の中だけです

バスもほとんど人乗ってないし、やる気(生気)のない運転手
街から出るバスが1日に一本ってどうゆうこと?不便すぎでしょ笑
さっさとこんな陰気な街から出ればいいのに、車も持ってないんかい・・・
と、陰気すぎて少々ツッコミたくもなりますが笑

もしかしたら主人公トニーが見ている世界観?ってことなのかも?
この作品は、監督自身が少年グループに襲われた実体験をもとに制作したそうです
鑑賞者にも家の外は全てが敵で全てが危険、と感じさせるような徹底したつくりに感じます 

主人公の暗さも半端ない
イケメンなんですが、目が大きい分、病んだ後のクマがすごい
トイレに閉じ籠ったときは、衛生的に赤ちゃん大丈夫?!と思っちゃいました
頼れる友人もマリーしかいないし
逆に優しいマリーは聖母のように感じます!殺されちゃうんですけどね泣

でも目の前で奥さんが襲われて、ポンコツなエレベーターのせいで扉が開かず下に降りてしまい、助けたくても助けられないシーンはやるせないです 気を病んでもおかしくない
本当に最後だけ、ダニーを守るために恐怖症を克服したところはかっこよかったですね
無事に娘も守れてめでたしめでたしでした 今後はきっと、頼もしいパパになるでしょう

しかし、無知な赤ちゃんとはいえ、地下の恐ろしい世界を目の当たりにした子どもの将来が心配 なんかトラウマになるのではないか・・・

Aneurin Barnard in Citadel (2012)

さて、ギャング少年達の正体ですが、基本的にはフードを被っていてあまり写らないのでわかりにくいですが、悪魔みたいな化け物みたいな容姿をしています
キシェエエエみたいな奇声も発していたり、歩き方もおかしい子もいたり
近親相姦の末生まれた未完成な生物ってことなのでしょうか、真相は謎です
最後に司祭が暴露しましたが、司祭の孫たちにあたるってことなのですかね

少年ダニーも最後に実は盲目ではなく、不思議な感知能力もないって暴露しましたが、ではこれまで、恐怖を感じていたであろうトニーに気づいてギャング達が襲ってこなかったのは何故?ってちょっと疑問も残りますが…「病は気から」というように「恐怖」も思い込みってことなのでしょうか

 

最後に「citadel」は「砦」とか「基地」っていう意味で、最後に爆破させたあのアパートのことを意味しているんですね、きっと(よく最初あそこに住んでたな・・・)
全体的にスカッとする話ではないですが、一応グッドエンドですし、廃れた陰気な世界観は、興味見たさで観てみるのもアリかとÜ